建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベルとは?判定基準や上がる条件を解説

皆さん、こんにちは。神奈川県川崎市を拠点に、全国で公共施設やビル・学校・病院などの保温工事を手掛けている株式会社新和です。


「建設キャリアアップシステムって聞くけれど、レベルって何のこと?」「職人として何年がんばれば、どう評価されるの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。現場の仕事は、がんばりが外から見えにくいと感じることもありますよね。


結論からお伝えすると、保温工のレベルは「現場で働いた日数」「持っている資格」「現場をまとめた経験」の3つで、レベル1からレベル4まで客観的に判定されます。さらに、レベルごとの年収の目安も国土交通省が公表しています。


この記事で得られる3つの重要ポイントは以下の通りです。

  • 建設キャリアアップシステムは、現場で働いた日数と資格を記録していく業界共通の仕組み
  • 保温保冷の分野では、レベル2は3年、レベル3は7年、レベル4は10年の就業日数が目安で、資格と職長経験も必要
  • レベルを上げるには、記録・申請・資格取得を支えてくれる会社の体制が大きく関わる


これから保温工を目指す方も、すでに現場で働いている方も、自分の10年後を思い描きながら読んでみてください。





■ 建設キャリアアップシステム(CCUS)とはどんな仕組み?

建設キャリアアップシステムは、現場で働いた日数や持っている資格を、業界共通の仕組みに記録していく制度です。いわば、職人一人ひとりの「経験の履歴書」のような役割を持っています。

英語の頭文字をとって「CCUS(シーシーユーエス)」と呼ばれることも多いので、求人や現場で見かけたら同じものだと思ってください。



・現場に入るたびに「働いた記録」が積み上がる

仕組みはとてもシンプルです。技能者は自分のカードを持ち、現場に設置されたカードリーダーにかざします。すると、その日の就業履歴(現場で働いた日の記録)がシステムにたまっていきます。


あわせて、取得した資格や講習の情報も登録しておきます。国土交通省は、こうした記録を業界全体で横断的に積み上げ、技能と経験に見合った評価や処遇につなげることを目的に掲げています。


これまで職人の経験は、「親方や会社の人がよく知っている」という形で伝わることが多いものでした。建設キャリアアップシステムは、その経験を誰が見ても分かる形にしようという取り組みなのです。



・登録者は全国で187万人を超え、神奈川県だけでも13万人以上

建設業振興基金の公表データによると、2026年6月30日時点で技能者の登録数は累計187万2,698人にのぼります。そのうち神奈川県に住む登録者は13万3,240人です。


これだけ多くの職人が登録しているということは、この仕組みがすでに業界の「共通のものさし」になりつつあるということです。これから建設業に入る方にとっても、知っておいて損はない制度だと言えます。


参照URL:

建設キャリアアップシステムの運営状況について(建設業振興基金)

【CCUSポータル】能力評価制度について(国土交通省)




■ 保温保冷技能者のレベルはどうやって決まる?

レベルは「就業日数」「保有資格」「職長としての経験」の3つをもとに、レベル1からレベル4の4段階で判定されます。保温工の場合、この評価を担当しているのは一般社団法人日本保温保冷工業協会です。



・評価のものさしは「日数・資格・まとめ役の経験」の3つ


レベル判定では、次の3つが見られます。

  • 経験:現場で働いた日数(就業日数)
  • 知識・技能:取得している資格や講習
  • 現場をまとめる力:職長や班長として働いた日数


就業日数は215日を1年として換算します。毎日休まず働く必要はなく、年間の実際の出勤日数に近い形で数えられる仕組みです。


判定されたレベルに応じてカードの色が変わり、レベル1はホワイト、レベル2はブルー、レベル3はシルバー、レベル4はゴールドになります。国土交通省によると、2026年6月30日時点で全分野の能力評価の判定件数は17万2,927件です。



・レベル2〜4に必要な条件を保温保冷の基準で確認

国土交通省が公開している保温保冷の能力評価基準をもとに、各レベルの条件を整理します。

なお、レベル1は建設キャリアアップシステムに登録したばかりの段階を指します。


-レベル2(ブルー)の目安

  • 就業日数:3年(645日)以上
  • 資格:2級保温保冷工事技能士、または足場の組立て・高所作業車・玉掛け・低圧電気・酸素欠乏・石綿・特定化学物質に関する技能講習や特別教育のうち3つ以上


-レベル3(シルバー)の目安

  • 就業日数:7年(1,505日)以上
  • 資格:1級保温保冷工事作業技能士など、職長教育(または職長・安全衛生責任者教育など)、レベル2の資格
  • 職長または班長としての就業日数:1年(215日)以上


-レベル4(ゴールド)の目安

  • 就業日数:10年(2,150日)以上
  • 資格:登録保温保冷基幹技能者など、レベル2・3の資格
  • 職長としての就業日数:3年(645日)以上


「保温保冷工事作業技能士」は、国家資格である熱絶縁施工技能検定の保温保冷工事作業に合格した人のことです。一級熱絶縁施工技能士と呼ばれることもあります。


また、登録保温保冷基幹技能者とは、現場で上級職長として元請会社の計画や管理にも関わる、いわば保温工の最上位の技能者です。


条件の細かな部分は見直されることもあるため、実際に目指すときは最新の基準を確認するようにしましょう。


参照URL:

能力評価基準【保温保冷】(国土交通省)

【CCUSポータル】能力評価制度について(国土交通省)

建設技能者の能力評価制度について(日本機械土工協会)




■ レベルが上がると年収の目安はどう変わる?

国土交通省は、保温保冷の分野についてもレベル別の年収の目安を公表しています。関東ブロックでは、目標とされる年収がレベル1で480万円以上、レベル4で762万円以上です。



・関東ブロックの保温保冷はレベル1で480万円以上、レベル4で762万円以上が目標値

国土交通省の「CCUSレベル別年収(令和7年12月改定)」では、関東ブロックの保温保冷の年収が次のように示されています。左が標準値、右が目標値です。


  • レベル1:362万円〜480万円以上
  • レベル2:425万円〜557万円以上
  • レベル3:472万円〜674万円以上
  • レベル4:583万円〜762万円以上


レベル1とレベル4を比べると、目標値で約280万円の差があります。経験を積み、資格を取り、現場をまとめる立場になっていくことが、収入の面でもきちんと意味を持つと国が示しているわけです。



・数字を見るときに知っておきたい注意点

この年収の目安を見るときは、次の点を知っておくと誤解がありません。


  • 法的な拘束力はなく、会社に支払いを義務づけるものではない
  • 週休2日を確保した年間234日の労働を前提にした試算である
  • 「目標値」は平均以上、「標準値」は賃金の低い方から15%程度の水準として作られている


つまり、この数字は「この会社に入ればいくらもらえる」というものではありません。業界として目指すべき賃金の水準を示したものです。実際のお給料は会社や担当する現場によって変わるため、求人を見るときは会社ごとの条件をしっかり確認しましょう。


参照URL:

CCUSレベル別年収の概要(令和7年12月改定)(国土交通省)




■ 未経験から始めたら、どんな順番でレベルを上げていく?

未経験から始めた場合は、最初の3年で現場経験と講習を重ねてレベル2の条件をそろえます。その後、1級技能士と職長経験でレベル3、10年を目安に基幹技能者を目指すのが基本の流れです。



・1〜3年目は段取りを覚えながら、講習や2級技能士でレベル2の土台をつくる

入社してすぐの時期は、道具の使い方や保温材の扱い方、現場の段取りを覚えることが中心です。この期間も、カードで記録していれば就業日数はきちんと積み上がっていきます。

レベル2の資格の条件には、2つのルートがあります。


  1. 2級保温保冷工事技能士を取得する
  2. 足場や玉掛け、高所作業車などの技能講習や特別教育を3つ以上受ける


講習は現場で必要になるものが多く、仕事をしながら自然とそろっていくことも少なくありません。まずは3年間、目の前の仕事と講習にしっかり向き合うことが、最初の階段をのぼる近道です。



・7年目・10年目に向けて、1級技能士・職長教育・基幹技能者へ

レベル3を目指す段階では、1級保温保冷工事作業技能士の取得と、職長教育の受講が必要になります。さらに、職長や班長として現場をまとめた経験も1年以上求められます。


就業日数はあっても資格や職長経験が足りず、レベルが上がらないままになってしまうケースは珍しくありません。7年目を見据えて、早めに1級技能士の準備を始めておくと安心です。


レベル4では、登録保温保冷基幹技能者の資格と、職長として3年以上の経験が求められます。ここまで来ると、現場全体を任される存在です。資格の試験内容については、別の記事で詳しくまとめていますので、あわせて参考にしてください。


参照URL:

能力評価基準【保温保冷】(国土交通省)

一般社団法人日本保温保冷工業協会




■ レベルアップを目指すうえで気をつけたいことは?

就業日数も資格も、「記録されて、申請して」はじめて評価につながります。そのため、所属する会社の体制によって差が出やすい点に注意が必要です。



・カードで記録していない日は、評価に使いにくい

レベル判定のもとになるのは、建設キャリアアップシステムに蓄積された就業履歴です。現場でカードをかざし忘れたり、現場側に記録の仕組みがなかったりすると、その日の経験が日数として残りにくくなります。


なお、システムが使われる前の経験などは、経歴を証明して申請する仕組みも用意されています。過去の経験がある方は、あきらめずに確認してみてください。



・申請は会社を通すのが基本。講習の費用や職長になる機会も会社次第

レベル判定の申請手続きは、評価を行う団体ごとに異なります。国土交通省の資料でも、所属する会社が技能者に代わって申請する仕組みが示されています。


また、技能講習や技能検定には費用と時間がかかります。職長を任せてもらえるかどうかも、会社の方針や現場の規模によって変わるものです。


だからこそ、「資格の費用を支えてくれるか」「職長を経験させてもらえるか」は、会社選びで必ず確認しておきたいポイントです。


参照URL:

【CCUSポータル】能力評価制度について(国土交通省)

建設技能者の能力評価制度の進捗状況について(国土交通省)




■ 新和では、どんな環境でレベルアップを目指せる?

新和では、施工の技術と現場をまとめる力の2つの軸で評価を行い、資格の取得費用も会社が負担しています。登録保温保冷基幹技能者と同じ現場に立ちながら、CCUSのレベルの条件と重なる資格や経験を日々の仕事の中で積み上げていける環境です。



・施工技術×現場をまとめる力の「見える評価」と資格費用の会社負担

新和の評価は年功序列ではありません。施工技術を縦の軸、現場をまとめる力を横の軸として、明確な基準で評価しています。「どう頑張れば収入や立場が上がるのか」が分かるようにしているのは、CCUSのレベルの考え方ともよく似ています。


新しく入った方には、先輩がマンツーマンで指導します。技能講習や技能検定などの資格取得費用は会社が負担しているため、お金の心配をせずに次のレベルに必要な資格へ挑戦できます。



・登録保温保冷基幹技能者・1級技能士と同じ現場で腕を磨ける

新和には、レベル4の条件にもなっている登録保温保冷基幹技能者や、一級熱絶縁施工技能士が在籍しています。首都圏の冷凍倉庫で行った冷媒配管の防熱工事でも、1級技能士と基幹技能者の技術者が、接着不良がないかを入念にチェックしながら施工しました。


2026年6月には、関東甲信越保温保冷工業協会が主催する「熱絶縁施工技能士一級」の実技講習会に、社員2名が参加しています。上の資格を目指す先輩が身近にいることは、若手にとって大きな刺激になるはずです。


どんな仕事なのか、まずは募集内容から気軽にのぞいてみてください。

新和の募集要項を見る




■ よくある質問

建設キャリアアップシステムのレベルについて、よくいただく疑問にお答えします。



・Q1. 前の会社で積んだ経験は、レベル判定に使える?

システムが使われる前の経験などは、経歴を証明して申請できる仕組みがあります。ただし、必要な書類や手続きは評価を行う団体によって異なります。まずは国土交通省の案内や、日本保温保冷工業協会の情報を確認してみてください。



・Q2. レベル判定に手数料はかかる?

本来は手数料がかかります。ただ、建設業振興基金は評価手数料の全額支援キャンペーンを当面の間延長しています(2026年7月時点)。予算に達し次第終了となるため、最新の情報は公式サイトでご確認ください。



・Q3. 30代・40代の未経験からでも、上のレベルを目指せる?

保温保冷の能力評価基準は、就業日数・資格・職長経験で構成されていて、年齢の条件はありません。レベル4には10年の就業日数が必要なので、入社したときから計画的に資格と経験を積み上げていくことが大切です。


参照URL:

【CCUSポータル】能力評価制度について(国土交通省)

建設キャリアアップシステムの運営状況について(建設業振興基金)




■ まとめ

保温工のがんばりは、建設キャリアアップシステムのレベルとして客観的な形になります。日数・資格・職長経験の3つがそろってはじめてレベルが上がるので、記録と資格取得を支えてくれる職場を選ぶことが、将来の収入にもつながっていきます。


株式会社新和は、神奈川県川崎市を拠点に、全国の公共施設・ビル・学校・病院などで保温保冷工事を自社一貫施工で手掛けています。施工できる職人が限られるゴム製断熱材の施工にも対応しています。施工技術と現場をまとめる力の2軸評価、資格費用の会社負担、マンツーマン教育で、未経験からの成長を支えています。


「自分の経験だと、今どのあたりだろう」と気になった方も、まずは話を聞いてみるところから始めてみませんか。資格取得や職長へのステップを、一人ひとりの状況に合わせて一緒に考えます。


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